『もしそうならどうしてお前は私を氷に閉じ込めた?』


ワイバーンは少し怪訝そう。警戒しているのが分かる。


『貴方が暴れていたから』


ありのままの出来事を淡々と伝える。



『それは私の意思ではない!』


ワイバーンの怒りが伝わってきた。


どういうこと?

貴方達の意思で狂ったように空を飛んでいるわけではないの?


『どういうこと?』


『これは、奴らのせいだ…』


そして、少し怒っているような表情を見せた。



『奴ら?』

『あぁ』

『その話を詳しく聞かせてくれる?』


『あぁ…だが、その前に、私を氷から出し、この傷を治してはくれんか…?』



あ、忘れてたけど、怪我しているんだったね…


氷に包まれていたとはいえ、あんな高い場所から落下したもんね。


それに、炎系統のワイバーンは氷に弱いから、このままじゃ凍傷を起こす可能性だってある。