開店準備をしている大輔を
横で見ていると、


やっぱり、何だか
この場所が
一番、大輔を近くに感じれる気がする。



日向ぼっこをするように
店の横にある石段に座ると、



「おはようござますっ」


ダボダボの服に
帽子を深く被り
帽子の横からは、金髪の髪が見えている
私の苦手とする
少し怖そうな男性が
大輔の前に歩いてきた。



「あぁ、何かあったか?」


「いえ、あの・・・
さっき、女物の服が
大量に届いてきたんスけど・・」



「あー、わりぃ。
お前に言うの忘れてたわ。
女の服も店に並べようと思って
発注してたんだった。」



「え?って事は・・・
店に あの服
並べればいいんですかね?」


「いや、隣ん店舗で
レディース服販売すっから
あっちに運んで。
あー、やっぱいいや。
どうせ午前中は暇だし
俺がするわ」


そう言いながら
斜め前にある
音楽が外まで流れている
古着やさんの方へ
歩いて行きながら



「優奈、来いっ」



その店の前から
私を呼んでいる。