走ってどこ行くの?

そんな事を自分に問いかけながらも
向かう先は一つしかなく、

ただ、息が切れるまで
走り続けた。

そして、


大輔と住んでいたアパートの外灯の明かりが、歩道から見え

見上げながら足を止めた。


ここに来て、どうするかなんて
何も考えてない。

大輔に会って
どんな顔をするかなんて
何も考えてない。


ただ、大輔と
一緒にいた女の子が・・・

私と大輔が一緒に住んでいた部屋に来てるのか

それが確かめたかった。

確かめて、どうするかなんて

そんなの分からない。


けど、確かめずにはいられなかった。


もしも・・・・


一緒にいたら・・・


そう考えると
足がすくんで動けなくなるほど

怖くてどうしようもない。


けれど、

きっと、その場面を見たら
大輔にとって
私という人間が必要ないという現実を

きちんと受け入れるしかないからこそ

ちゃんと、現実を・・・


逃げずに見なくちゃいけない気がした。