腰高のままドリブルし、様子を伺うように右へ左へ。


現在の公式ルールでは、オフェンス時に掛けられる最高時間が二十四秒。


前半後半二十分という事は、時間を目一杯使ったとしても、四十対四十という点が出来上がる。


バスケットという競技は、3Pシュートや、シュートを外したりターンオーバーで無得点のまま攻守が交代した時に出来る点差が、そのまま勝敗へと繋がる競技。


接戦ならば、コンマ数秒まで試合の行方が分からない時も有る。


だが、今はそんな事どうでも良い。


ドリブルをしている内に俺の気持ちは高揚し、背中に翼が生えたように身体が軽く感じる。


…一暴れしたくなった。