Street Ball

漸く探し出したのは昨日。


機会が有ればではなく、機会を作ったんだ。


太陽の熱に晒され、熱くなったコートにボールを置き、バッシュの紐を縛り始める。


「おぉ〜、フェンス取り払ったんだな。」


バッシュに出来た影に顔を上げると、長髪を後ろで束ねた勇人が居た。


「漸く審判も来たか。開放感有って、こっちの方が良いだろ?」


「面白い事が有るから来てみろって言われて来てみりゃ、俺は審判かよ。ま、確かに面白そうな試合になりそうだな。」


アキと勇人で交わされる会話に、思わず笑みが零れた。


先に準備を終えた泰二と鉄が、アキと共に[REEF]の中に混ざっていく。


「最初から、俺が目を覚まさせる必要なんて無かったんだな。彼奴は彼奴なりに、あの笑顔の裏で葛藤を繰り返してたんだろう。昔っから肝心な事は何一つ話さない奴だからなアキは。」


楽しげにシュート練習するアキを、困った顔をしながらも、優しげな瞳で見つめる勇人。


「二人は何時から知ってるの?」


「高校のバスケ部で一緒だったんだよ。二人共同じポジションだったけど、妙に気が合ってな。彼奴は一年の頃からレギュラーだったから、俺はずっと控えだった。彼奴がStreet Ballをするって言って、高一の冬で高校を辞める迄な。」