Street Ball

アキが非常口のようなドアを開くと、人一人がやっと通れるような路地に出た。


左右に伸びている路地に、どっちへ行けば良いのか迷う。


「どっちに進んでも通りに出る。夏目は俺と一緒に来い。」


強い眼差しのアキに、言い返す言葉がなかった。


「泰二、鉄、翠の事頼む!」


了承してくれた二人に翠を任せ、右へ進んでいくアキの後に続く。


建坪率ギリギリに建てられた建物の外壁に、服の端を擦らせながら進んでいった。


振り返ると、先程店内に雪崩込んできたギャラリーが、泰二達の方に逃げている。


建物と建物の隙間から、通りをすれ違う車の音が聞こえてきた。


それと同じく、街灯の灯りも途切れ途切れにだが見える。


「なぁ、富さんも此処を通って先に逃げたのか?」


「あの人じゃ此処は無理だ。もっと早く逃げてるよ。そろそろ通りに出るからな、警察が居ないか気を付けろよ。」


違うと言うならまだしも、無理とはどういう意味なのだろう?