この顔で翠と話しをする気にはなれず、部屋に氷嚢(ひょうのう)を持って籠もった。
帰り道の途中から、ロンに殴られた左頬が熱を持ち始めていた。
壁を背にして座り、左頬に氷嚢を当てる。
取り出した携帯を見ると、不在着信は二件。
どちらも泰二からだった。
折り返す気にはならず、そのまま放置している内に、もう一件泰二からの不在着信が増えた。
俺の所為で、決勝で八百長をする事になるかもしれないなんて、どうやって言えと言うのか…。
準決勝の試合後に、漸くアキにリベンジ出来ると言っていた鉄の顔を思い出すと、尚更だ。
そんな堂々巡りを繰り返していると、東の空が白み始めてきた。
今日は流石に、日課にしているランニングを休もう。
寝てもいないので疲れはそのまま残っているし、ロンに言われた事を考えると、とてもじゃないが走りに行く気分にはなれない。
碧のマンションから朝帰りした時でも、欠かした事は無かったんだけどな…。
帰り道の途中から、ロンに殴られた左頬が熱を持ち始めていた。
壁を背にして座り、左頬に氷嚢を当てる。
取り出した携帯を見ると、不在着信は二件。
どちらも泰二からだった。
折り返す気にはならず、そのまま放置している内に、もう一件泰二からの不在着信が増えた。
俺の所為で、決勝で八百長をする事になるかもしれないなんて、どうやって言えと言うのか…。
準決勝の試合後に、漸くアキにリベンジ出来ると言っていた鉄の顔を思い出すと、尚更だ。
そんな堂々巡りを繰り返していると、東の空が白み始めてきた。
今日は流石に、日課にしているランニングを休もう。
寝てもいないので疲れはそのまま残っているし、ロンに言われた事を考えると、とてもじゃないが走りに行く気分にはなれない。
碧のマンションから朝帰りした時でも、欠かした事は無かったんだけどな…。


