Street Ball

2対0。


流れるような、一連のプレー。


もしかすると、セットプレーかとも思わせる程に見事だった。


走るよりも、パスの方が当然早い。


ドリブルの時間を削り、その削った時間を、和志と呼ばれたセンターがフェイクへと費やす。


しかもご丁寧な事に、ターンで鉄の視線を自分に張り付けさせる。


もし仮に、鉄が長髪の存在に気付いたとしても、その時は和志へのリターンパスで鉄を振り切れるだろう。


たったワンプレーを見ただけ。


それだけでも、相手チームの力量が大凡計り知れる。


強い…確かに強い。


だが、それでも[REEF]にリベンジを狙っていると言っていた。


このチームでも越えられない存在が、[REEF]という事か。