Street Ball

ハーフタイムも必要ないと言う程に、泰二と鉄の体力は回復していた。


俺も疲れを見せ始めてはいたが、それ程疲労を感じるでもなかった。


シュートを決める喜びが、疲労を一時だけ忘れさせてくれる。


後半開始からオフェンスに泰二と鉄が加わり、[HEAT]勢いは更に加速を見せた。


泰二の3Pから、3Pと見せかけての鉄へアリウープ。


破壊力満点のダブルハンドダンクを決める度、動きを良くしていく鉄。


空飛ぶ大型冷蔵庫は、乗りやすい性格なんだ。


そんな二人に負けじと、俺も得点を重ねていく。


フェイダウェイの3Pから、ゴール下へ切れ込んでのダブルクラッチ。


ギャラリーを煽るプレーの数々は、勢いの波を高めていった。


楽しいオフェンスが増えていくと、試合時間が短く感じる。


あっと言う間に終わりを告げた試合は、スコアにして38対59。