Street Ball

前半開始五分での得点は20対14。


早めにタイムアウトを取って正解だった。


このままハーフタイムに突入していたら、点差は更に広がっていただろう。


六点差なら、良くて3P二本で足りる。


八点差なら3Pが三本で一点ビハインドを与えられるが、五割の成功率で良しとされる中で、立て続けに三本決めるのは難しい。


考え方と気持ちの持ちようだが、負担が少ないに越した事はないだろう。


泰二のドリブルが続く中、右に左に動いてみるが、銀髪のフェイスガードががっちり行く手を阻んでくる。


タイムアウトを挟んでも、戦法を変える気はないらしい。


フリースローラインのハイポストへ向かおうとしている鉄が、それを確認して合図を送ってくる。


顔の動きで銀髪に変化がバレてしまうといけない為、鉄へ合図は返さない。