身形をチェックしている内にエレベーターは五階に着き、有無を言わさず俺を吐き出した。
濃厚に染め上げられた木の扉を視界が捕らえ、深呼吸してから足を進めていく。
分厚い木の扉を開くと、薄暗い店内が俺を迎えた。
空調の澄んだ空気に、ゆったりと流れるジャズが乗って届く。
店内で唯一光を放っているのは、アンティークなジュークボックス。
色褪せたセロハンに合わせ、黄色や青が暗がりと折り合いをつけている。
視線を正面からずらし、背の高い止まり木に腰掛けている女性に焦点を合わせた。
端麗な横顔はジュークボックスの光を受け、此方側に陰影を作り出している。
「時間ピッタリね。」
扉を開いたままの俺を見つけ、あの微笑でそう言うと、細いカクテルグラスを傾けた。
意を決し、俺も背の高い止まり木に腰掛ける。
濃厚に染め上げられた木の扉を視界が捕らえ、深呼吸してから足を進めていく。
分厚い木の扉を開くと、薄暗い店内が俺を迎えた。
空調の澄んだ空気に、ゆったりと流れるジャズが乗って届く。
店内で唯一光を放っているのは、アンティークなジュークボックス。
色褪せたセロハンに合わせ、黄色や青が暗がりと折り合いをつけている。
視線を正面からずらし、背の高い止まり木に腰掛けている女性に焦点を合わせた。
端麗な横顔はジュークボックスの光を受け、此方側に陰影を作り出している。
「時間ピッタリね。」
扉を開いたままの俺を見つけ、あの微笑でそう言うと、細いカクテルグラスを傾けた。
意を決し、俺も背の高い止まり木に腰掛ける。


