「ほら、夏目。」
俺にボールを渡した鉄が、嬉しそうにリングを目で指している。
二、三度のドリブルで踏み切り、リングの上からワンハンドでボールを叩きつけた。
家庭用という事で、余りボールが跳ねないように作られたリングは、ダンクの衝撃を吸収しようと大きくしなった。
「おいおい、買ったばかりなんだから壊すんじゃねーぞ。まっ、嬉しいのは皆同じだから分かるけどな。」
一ヶ月はボールを触れないと思っていたが、これなら感覚を忘れずに一回戦を迎えられる。
その喜びは、一度道が閉ざされた事によって、何倍にも倍増されたものとなった。
三人で連続シュート十本を定め、交代でシュートの練習を始めた。
限られた時間しか使えないコートとは違い、怠けてしまった感は有ったものの、気付けば肌をジリジリと焦がす太陽の存在さえも、一時忘れていた程だ。
三人がそれぞれ二回りずつ終え、俺と泰二は縁側に腰をかけて、鉄はボールの上に腰を座らせた。
「こら、鉄。お前が座ったんじゃ、俺のボールから空気が抜けちまうよ。」
俺にボールを渡した鉄が、嬉しそうにリングを目で指している。
二、三度のドリブルで踏み切り、リングの上からワンハンドでボールを叩きつけた。
家庭用という事で、余りボールが跳ねないように作られたリングは、ダンクの衝撃を吸収しようと大きくしなった。
「おいおい、買ったばかりなんだから壊すんじゃねーぞ。まっ、嬉しいのは皆同じだから分かるけどな。」
一ヶ月はボールを触れないと思っていたが、これなら感覚を忘れずに一回戦を迎えられる。
その喜びは、一度道が閉ざされた事によって、何倍にも倍増されたものとなった。
三人で連続シュート十本を定め、交代でシュートの練習を始めた。
限られた時間しか使えないコートとは違い、怠けてしまった感は有ったものの、気付けば肌をジリジリと焦がす太陽の存在さえも、一時忘れていた程だ。
三人がそれぞれ二回りずつ終え、俺と泰二は縁側に腰をかけて、鉄はボールの上に腰を座らせた。
「こら、鉄。お前が座ったんじゃ、俺のボールから空気が抜けちまうよ。」


