Street Ball

誰もがパスミスだと判断したボールは、ラインのギリギリでスキンヘッドが捕まえた。


仲間が中へ切り込む為だと思っていたが、二人とも動こうとはしない。


シュート体勢に入ったスキンヘッドに、鉄が慌ててブロックに向かったが間に合わなかった。


バックボードから見て、0度の位置からの3Pシュート。


無人のゴール下へリバウンドに向かったが、ボールはリングの中から鎖のネットを揺らして落ちてきた。


26対23。


残り時間は八分弱…先ずは流れを止めるの事が先決だ。


オフェンスに移る前に、DJブースへタイムアウトを告げる。


作戦が成功して三人で笑みを漏らす相手チームをよそに、コートの端に集まって作戦を立て直す。


「わりぃ、まさかあのセンターが3Pを打ってくるとは思わなかった。」


攻守でリバウンドを取り、点も取りに行くのが主なセンターの仕事。


ゴール下に張り付くのが普通だが、あのスキンヘッドのセンターは…。