スランプに陥った時、先ずしてしまうのが成功している奴の模倣。


シュートのミスから自信が持てず、自分のスタイルを疑ってしまった結果だ。


スランプとは、徐々になっていくものでは無い。


実は自信の崩壊からプレースタイルの模倣と、スランプに陥ってからが長い為、突然スランプになったのでは無いと思ってしまうんだ。


切れの有るドライブを有効利用する為、俺のシュートモーションは泰二に比べると遅い。


自分のタイミングを失ってしまったのでは、シュートが落ちるのも必然だ。


スランプからの立ち直りは、もう一度自信を取り戻すか、培ってきた練習を信じるかの二つしか無い。


泰二なりに練習はこなしてきただろうが、此処で長所が短所に変わる。


元々センスが有る為、泰二は常人より短い時間で要領を得てしまう。


センスの良さがもたらす練習時間の短さが、泰二にとって唯一の弱点と言って良い。


明日の敗者復活戦に、一抹の不安を残す結果となってしまった。