Street Ball

俺達と反対側に居る赤毛と、不意に目が合った。


目尻をいやらしく上げた様子に、どうやら嫌な予感が当たりそうだ。


赤毛のチームは、基本的にガードからのパスで始まる。


だが、チームの主軸はあくまでもフォワードの赤毛。


赤毛にボールが入った後は、その時の状況に合わせてオフェンスが始まる。


DJブースからのコールで、一分間の短いタイムアウトが終わった。


[HEAT]ボールからのスタートで、俺がガードのポジションを務める。


余裕の有る素振りで、小馬鹿にしたようなディフェンスをしている赤毛。


コートを見渡すと、さっき迄とはディフェンスの位置取りが変わっている。


リングから離れた位置に居るにも関わらず、つんつん頭は泰二に張り付いていた。