闇ノ花





「……何だそれは」


「未来の道具です」


「ほお。そんな物で何が出来るんだ」





馬鹿にしたように鼻で笑う男。


今に見てろ。


その余裕な表情、すぐに壊してやるから。





「これはスタンガンと言い、空中で電気を発する事……つまり、放電を起こす事が出来る機械です。放電電極が空中にある場合、電極間で放電が起こり、閃光を発して相手に威嚇する事が出来ます」





なるべく、この時代にないような難しい言葉を使うように心掛けながら言った。


その方が未来の言葉として、信用性が高いと思ったからだ。


そして、実際にスイッチをオンにし、男の目の前で放電させて見せる。





「これが放電です」





バチバチバチッと激しく光が飛び出す。


男は、反射的に少し離れた。