闇ノ花




山崎は、黒い布の隙間から僅かに見えている私の目を見て、驚愕した表情を浮かべた。





「小松……?何故、ここに……」





ついさっきの、張りのある声から、少し弱々しい物になる。


私の瞳から、ぽろりと涙が溢れそうになった。





「山崎……私、思い出したよ……」


「思い出した……?」





山崎の表情は、すぐにあの悲しそうな物に変わってしまった。


だけど、それを否定するように、私は首を振る。





「……無理だよ。復讐するって言ったけど、そんなの無理だよ……」


「お前……っ」