だけど──。 沖田さんは激しい咳をし、布団を赤く濡らした。 「沖田さん……」 近寄り、その背中をさする。 「芳乃さん、労咳は移りますから……離れて下さい…… 」 「……大丈夫ですから。私は、労咳にならない為の予防をもうしてますから……移りませんよ」 未来では、予防接種をする事は当たり前だ。 「すみません、芳乃さん。さっきは怒鳴ってしまって」 「……いえ…」