闇ノ花





……打ち明けてもいいのかな。


だけど、いずれは言わなくてはならない事だ。


私は、ポケットに手を入れて、黒い塊を取り出した。


本当は、あんまり見せたくないんだけど。





「何だそれは」





山崎は不審そうにこの物体を見つめた。


私の秘密兵器。


戦っている最中、どうしてもという時に使おうと思っていた物だ。


まだ一度も使っていない。


使えば、自分の負けを認めたも同然だと思ったから。