闇ノ花





「今まで、俺がお前に話した事、やった事……忘れてくれ」


「そんな……無理だよ……」


「頼む」





山崎は、軽く私に頭を下げた。


無理に決まってるのに。


そして、私に背を向けて山崎は歩き出した。





「山崎……!」





だけどそれを、また私の声で止めてしまう。





「……」


「私達、いつか会った事があるの……?」





時々夢に出てくる女の子と男の子。


私は未来を生きる人間で、山崎は過去を生きる人間。


だけど……それは、私と山崎なの?