闇ノ花





山崎は立ち止まって、私の方を向いた。





「……何だ」


「あ、あのさ……」





私はそう言いながら、山崎に近寄る。





「昨日の、私の告白……なかった事にして」


「……」


「元に戻りたいよ……こんな、よそよそしい感じは嫌だ……」





そう言うと、私の目から涙が溢れ出てきた。


……泣いたら駄目なのに。


せっかく決めた気持ちが、緩んでしまう。


この想いは、胸にしまおうと決めたのに。