── ─── ──── 部屋は狭くて薄暗かった。 ……蝋燭はつけない方がいいだろう。 そんな事をしたら、私達の行動が目立ってしまうから。 部屋の中を、とりあえずうろうろと歩き回る。 「ふう……」 ……暇だ。 何だか、軟禁されていた頃を思い出すな……。 部屋の中には、小さな扉があって、そこを開くと外の様子が確認できた。 ここから、斎藤さんの姿を探せばいい。 その時だった。 からっと障子が開いて、誰かが入ってくる。 暗くてよく見えない。