── ─── ──── 「……小松」 「はい?」 部屋に戻ると、土方さんはいつものように仕事をしていた。 そして、筆を動かしながら話しかけてくる。 何かを頼まれそうな予感がして、背筋を伸ばして正座をした。 「いいか。山崎と何があったか知らねぇが、それと監察とは話が別だ。新撰組はそんな甘ったるい物ではない」 「……はい」 「だから気を緩めるな。……仕事を言い渡す」 土方さんはそう言うと、筆を硯の上に置いて私の方を見る。