── ─── ──── 「……芳乃ちゃん、ごめんね」 「え……っ」 台所で朝ごはんの用意をしていると、美祢さんが突然そう言ってきた。 「すごく、辛そうな顔をしているから……言いたくないのなら、無理しなくてもいいけど……ごめんね」 「気付いてたんですか?」 「うん。芳乃ちゃんを見てたら、分かるよ」 そんなに分かりやすいかな、私って。 だけど、美祢さんが悪いとは思わないよ。 私の為を思って、言ってくれたのだから。