……さっきの事を忘れたい、という事もあって、蝋燭に話を持っていったけど。
やっぱり忘れられるわけがなかった。
だから……頑張って、気を紛らわせないと。
「あの、土方さんってモテます?」
だけど、何でこんな質問になってしまったんだろう。
「……あ?何て言った?」
「あ、えっと……女の人に、よく告白されますか?」
「あー……まぁ、恋文ならよくもらう」
そう言いながら、忙しそうに筆を動かす土方さん。
今は話しかけちゃ駄目だよね……だけど、眠れないんだもん。
「だが、邪魔だったから江戸にいる兄に送り付けた」
「……え。絶対、素敵な女の人いるのに、何で恋仲にならないんですか?」
「そんなにもらっちゃ困るんだよ、こっちだって」

