闇ノ花





外で寝るか、山崎と同じ部屋で寝るか、どっちかを取れって言われたら絶対に前者を選ぶ。


だから、庭に向かった私は木に寄りかかった。


それから、着物を体にかけて……お休みなさい。


冬はもう過ぎたのに、結構風は冷たい。





「……」





寒くないもん。


私は、着物にくるまって目を瞑った。


そして、寝ようとしたけど……。


誰かの足音が聞こえてきて、薄く目を開く。


……土方さんだ。


土方さんも酔いを冷ましに来たの?


何で来るかな……寝ればいいじゃん。