闇ノ花





山崎の後ろ姿が、どんどん小さくなっていく。


私……今、山崎にすまないって言われた。


“すまない”って。


という事は……山崎は、私の事を好きだなんて思っていない証拠なんだ。





「私……馬鹿だ……」





本当に、馬鹿だ。


よく考えてみたら、分かる事だったのに。


抱きしめられたりキスされたりして……。


だから、もしかしたら山崎も自分の事が好きかもしれないって。


美祢さんにも、そんな風に言われて……。


私が一人で舞い上がって、勝手に期待していただけだった。