闇ノ花



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それから私は、何となく夜風に当たりたくて庭に出た。


空を見上げると、暗闇に三日月が浮かんでいる。


綺麗だな……。


……だけどそれは、どんどん仲間が消えている事を現しているようで、少し涙腺が緩んでしまう。


本当……私って、こんなに泣く人だったっけ。





「はぁー……」





もう、失いたくない。


山南さんみたいに……。


これから何かが起こりそうで、怖かった。


藤堂さんや斎藤さんがどこかにいなくならないうちに、私が何とかしないと。


だけど……本当に、私は何も歴史を知らない。


どうすれば、いいんだろう。