闇ノ花





「抱きしめられたり!」


「抱きしめ……⁉」





と、そう言われて、かあっと顔に熱が集まる。


私……


山崎に何回か抱きしめられなかった⁉





「ふふ、じゃあ決まりね。貴方達、お互いを好いてるよ」


「……⁉」


「だって好きじゃないとそんな事出来ないでしょ?」





で、でも、山崎の気まぐれだったかもしれないし……。


私を励ましてくれる為だけだったのかもしれないし……。