山崎はすごく真面目な顔で、何かを頭の中で整理している。 「いや、少なくとも俺は救われたが?」 「……へ?」 「まぁ色々な」 山崎はそう言うなり、また机に向かっていった。 ……。 ……色々って、何⁉ 「わ、私、山崎を助けた覚えなんてないよ?」 「だろうな。アホの大概はそうだ」 「アホアホうるさいよ、アホ」 「まぁ、お前が無意識のうちに色々な人を助けているのは確かだ」 なんか、すごく嬉しい事を言われているような気がする。