闇ノ花





暖簾をくぐって、中に入っていく。


その途端、甘い匂いに包まれた。





「汁粉二つ」


「へえ、おおきになぁ」





山崎がそう言うと、お店の人はパタパタと駆けて行った。





「え、山崎の奢り?いいの?」


「……あぁ。俺が誘ったからな」


「ありがとう!」





笑顔を見せながら、私達は空いている所に座った。





「……なぁ」


「ん?何?」


「未来の事が知りたい」


「……」





え、未来?