闇ノ花





「小松どうした……って、何だあれは」





山崎も起き上がり、不審そうに刀を見つめる。


そして、冷静に布団から出ると、刀に触れようとした。





「だっ、駄目!触らないで!」





私も慌てて布団から飛びおき、山崎の動きを止める。


だって私は、この刀に触ってタイムスリップした。


だから、触ってはいけない……ん?


と、いうことは。


今また触れば、現代に戻れる?





「……」





だけど……。


私はまだ、戻りたくない。


そんな気持ちが、確かにあった。