「──今のお前は、お前じゃない」 山崎はそう言い捨てると、部屋から出て行った。 ……今の私は、私じゃない? それなら、本当の私は……何だっていうの? そうして、私はしばらく布団の上での生活が続いた。 起き上がろうとすると、背中に痛みが走るから何も出来ない。 雪は積もり、そのまま年は明けてしまった──。