「しっ、新撰組……っ!」 すると男は、怯えたように私から後ずさりした。 逃げようとしても、そんな隙は新撰組によって塞がれている。 私は……ほっと、安堵の息をついた。 だけど、それとは反対に悔しい気持ちがこみ上げてくる。 「芳乃!立てるか⁉」 隊士達が男を捕縛している中、私に手を差し伸べてくれたのは藤堂さんだった。 そっか……今日の朝の巡察は、八番組だったんだ。 「だ、だいじょ……」 「喋らなくていいから!頷くか首を振るか、どっちかにしろ!」