早く帰って作らないと、みんなが起きる時間になってしまう。
そう考えていると、早歩きだったはずの足はもう走っていた。
かなり速いスピードで、京の町を駆け抜ける。
そして、曲がり角を左に行った時だった。
──ドンッ!
勢いよく誰かとぶつかり、思い切り転んでしまう。
大根も、地面に転がっていった。
最悪……だけど、今は謝らないと。
「すみません!怪我してませんか⁉」
膝の痛みを堪えながら立ち上がる。
相手の男の人は、私の顔を見るときつく睨みつけた。
「お前、何ぶつかってきてんだ?あぁ⁉ただで済むと思うなよ⁉」

