── ─── ──── 部屋に入って、再びぐーっと伸びをする。 かなり疲れたな。 その時、カラッと乾いた音を立てながら障子が開いた。 山崎がお盆に何かを乗せ、顔を覗かせる。 「……休憩か?」 「あ、うん。今終わったんだー」 「そうか。なら、一服しろ」 山崎はそう言いながら、お盆を机の上に乗せた。 お盆には、美味しそうなお饅頭が二つと、茶碗が置いてあった。 「食え」 山崎にぐいっとお饅頭を手渡される。 ……いいのかな? だけど、少し小腹が空いていた私は、素直に受け取って一口食べた。