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「土方さん。小松です」
障子の向こうにいる人に向かって、声をかける。
いつもの習慣。
それはもう定着して、当たり前になっていた。
「……入れ」
そう声がかかり、スッと障子を開く。
その途端に、土方さんの見慣れた後ろ姿が目に入った。
土方さんはサラサラと筆を動かしている。
ここに来たばかりの時に、この部屋を掃除したけれど、また少しずつ散らかってきていた。
私は歩みを進めていき、土方さんの後ろに立った。
「あの……土方さんが呼んでたって聞いて、来たんですけど……」
「あぁ。そうだな」

