「山崎……今まで言ってなかったけど、私の両親は、忍に殺されたの」
そう言うと、山崎は体を離した。
私は、驚いているような山崎の目をじっと見据え、話を続ける。
山崎になら言える。
そう、思ったから。
「どこの忍が殺したか、分からない。だから私は……強くなって、日本一の忍になって、そいつらを突き止めて……復讐したいの」
「小松……」
「それからね、山崎。私は……汚れている。今まで、たくさんの人をこの手で殺した。復讐したい……強くなりたい一心で」
「……」
「……私に逃げる事なんか許されないの。そんな甘い事考えていたら、復讐なんか出来ないでしょ?」
いつの間にか、私の頬を涙が滑り落ちていた。
それを手で拭う。

