── ─── ──── 祇園会所では、近藤隊と土方隊にそれぞれ分かれた。 だが…… 「会津遅いな……」 近藤さんが、そうぽつりと呟く。 確かに遅い。 もう来てもいい時間なのに。 刻一刻と過ぎていく時間が無駄に感じられる。 土方さんなんか、苛々して眉間に皺を寄せていた。 「近藤さん、もう行ってもいいんじゃねえか」 「……そうだな。それでは、行くぞ!」 その近藤さんの声と共に、それぞれ池田屋と四国屋に向かった。