桝屋……何かのお店の名前? 考えていると、山崎が私の肩を叩いた。 そして歩き出した山崎の後ろ姿を追い掛ける。 ……やっぱり、枡屋が気になったのかな。 部屋に戻り、山崎は壁に刺さった苦無を全部抜いた。 そして、小さな声で私に耳打ちをする。 「……明日副長に報告する」 私は頷き、朝が来るのを待った。