闇ノ花





それから部屋の中に入っていくと、畳の上に布団が二枚敷いてあった。


山崎はなんの躊躇いもなく入っていき、私の方を見た。





「脱げ」


「……は⁉」





思わぬ発言に目を丸くする。





「そしたら忍装束に着替えろ。それから監視だ」


「あ……分かった」





良かった……


山崎が変な気起こしてたら、どうしようかと思った。


私も山崎も背中合わせで、お互い見えないようにし……数秒で着替えた。


ふと後ろを見ると、山崎は苦無を壁の下の方に刺していた。


一瞬、何をやっているのかと思ったけど、その行動の意味はすぐに分かった。