闇ノ花



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朝餉を食べ終わり、京の町へ。


とりあえず、適当にぶらぶらと歩いてみた。


皆それぞれ着物を着ていて、建物は低くて……。


男が刀を持っているなんて当然の事。


本当に、江戸時代に飛んできてしまったんだと実感する。


こんな所に平成生まれの私がいるなんて、本当に不自然だ。


あ、そうだ、着物……あの店かな?


近くにあった呉服屋さんが目に入る。


そこに近付き、暖簾をくぐってみた。





「おこしやす~」





すると、店の主人らしき女の人が、にっこりしながら私を招き入れてくれた。