……うわ、天敵土方さんだ。 「何ですか?」 「この桜の木、気に入ったか?」 サアッと風が吹く。 もう一度木を見上げ、眩しいくらいに輝く太陽に目を細めた。 「はい」 「まぁ、直に咲くだろう」 土方さんはそう言うと、私の横に立った。 何だろう。 「お前な、頼ってもいいんだからな」 「……え?」 と、聞き返して、しまったと慌てる。 また睨まれる。