すると……。 「芳乃~。何で飲まないの~」 藤堂さんが、おぼつかない足取りで私に近づいてきた。 ……これはもう、酔ってるよね。 「芳乃も飲もう~」 「えっと、未成年なので……」 「未成年?何それ?」 「二十歳にならないと飲めないっていう決まりが、未来にはあるんです」 そう言うと、山崎が驚いたような視線を送ってきた。 「……そうなのか?」 「え?あ、うん」 そう返事をすると、山崎は一口お酒を口に含んだ。