◇ 「――瀬川」 不意に名前を呼ばれて、うっすらと目を開ける ぼんやりとした視界の中で、目の前の男の人が何か言っている 何言ってるんだろう でも...眠たいよ 重たい瞼がまた落ちて行きそうになる すると 「瀬川」 今度はハッキリと聞こえた声 その声に勢いよく瞳を開けて、飛び起きる それと同時に、勢いよくガツンと何かに額をぶつけて、再び後方へ倒れ込んだ チカチカと2.3個の星が目の前を飛び交う中、ぼやけた視界が一気に晴れた そこには、同じように額を押さえながら悶絶する大西主任がいた