何でだろうな… 自分でもわかんねぇ
玄関を出れば、なぜか愛羅は俺から離れて先に行く。
これも毎日だ。
遠慮なしに起こしに部屋に勝手に入ってくるくせに、外に出ると別々。
まったく、理解でない。
そのまま一緒に登校するのが普通の流れだと思うが、愛羅は違う。
先に行く愛羅の後ろ姿を見て登校する毎日も当たり前だったが、この日は何かが違うことに俺は気づいた。
愛羅の回りにチラチラと振り返る奴らがいる。
かと思えば声をかけてきたりしている。
んん? アイツ確か三組のサッカー部の…
名前、なんだっけ?忘れた。
愛羅に何話してんだ?
もうすぐ校門が見えてきそうな距離で手前にある脇道に、愛羅とそいつが歩いて行くのが見えた。
なんだ? そっちは学校じゃねぇだろ。
俺は気になって 回りを伺いながら愛羅達のあとを追ってみた。
愛羅どこ行くんだ?
一瞬二人を見失って、何やってんだと俺は来た道を引き返そうとした。

