家への道を全速力で走りながら、あたしは泣いた。
今迄、どんな辛い特訓にも耐えて来た。
あたしは強いって、思ってた。
でも、違ったんだ。
あたしは、強くなんかない。
寂しそうに笑うリホ。
じっと耐えていた龍の子。
独りに なるのが怖くて。
友達が居なくなるのが怖くて。
人を傷付けて、あたしは自分の居場所を確保した。
――誰よりも、弱かった。
……強くなりたい。
誰よりも。
それで、大切な人も、全然 知らない人も、自分の居場所も。
護れるように なりたい。
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