珈琲を何杯か飲み僕らは話し続けた。


「あーもう時間だね。ねえ新作待ってますよ。

それと貴方は貴方らしく貫き通して欲しい。

媚びたり流したりしないで欲しい。

それと貴方の体調が、心配だし貴方が、色々苦しいの知っているからどうか少しでも気を抜いて欲しい。

周りは見てますよ。だから嫌がる人なんて気にしないでいいじゃない。」



彼女はそういうと僕が吸っていた煙草を取り上げて一口旨そうに吸うと返した。


彼女は席を立つとレイバンのサングラスをかけた。



彼女はお金を置くと出ていこうとしたが外はいつの間にかひどい雨になっていた。


僕は店の入口まで送りに出て傘がないの大丈夫かと聞いた。


「ニャオン」


と彼女は答える。


彼女は、こちらを振り返ると真剣な目をしてもう一度ニャオンとだけ言うと雨の中を傘も差さずに出て行った。


僕は彼女を追いかけたが早すぎて追い付けなかった。


彼女は、どしゃ降りの雨の中を猫のように素早く路地に入っていった。


雨の中にもう一度ニャオンと聞こえた。