「そうね。手抜きしちゃいけないわよね。頑張るわ」


「そうですよ。あんな秋月さとみなんかに負けてられません」


「えっ?」


「あのコ、今、お嫁さんにしたい女優のナンバーワンなんですよ。ついこの間まで梓さんだったのに。まだまだイケるのに。人のモノになった途端、これだもん。私の腕に問題があるのかなぁ。絶対、またナンバーワンになりましょうね!」


力強く自分で言って、頷いている。
マネージャーとしてよほど悔しいのだろう。
青木にとって梓は誇りでもある。
そして言い方は悪いが、自分の仕事の成果だ。


「あっ、」


急に大きな声を出し、梓も驚いて『何?』と大きな声を出す。


「あ、いえ、何でもないです。あ……いえ。やっぱり何でもない」


言いかけてやめられる方が気持ち悪いし、興味がわく。


「何?言ってよ。そこでやめられる方が気になるじゃない?」