「あっ」
白いテーブルの上に置かれた、さとみの携帯が震えている。
素早く手に取って、がっかりした顔を見せた。
その後の『はぁ』と、短いため息は茜にも聞こえた。
「はい。秋月です」
電話に出た途端、明るく可愛らしく振る舞う。
相手には見えないが顔はにっこりと笑っている。
「あっ、その声は神川さん!渋くてカッコイイからすぐに分かりますよ。食事のお誘いですか?」
時折『フフ』と、笑ってみたりして、電話に出る前とは大違い。
茜はなるべく会話が耳に入らないように気を遣いつつ、新しいお菓子の用意をする。
「……はい。じゃあ。……絶対、連絡下さいよぉ。待ってますね。……はぁい。失礼しま~す」
やけに明るいさとみの声が部屋に響いて、フワッと消えた。
白いテーブルの上に置かれた、さとみの携帯が震えている。
素早く手に取って、がっかりした顔を見せた。
その後の『はぁ』と、短いため息は茜にも聞こえた。
「はい。秋月です」
電話に出た途端、明るく可愛らしく振る舞う。
相手には見えないが顔はにっこりと笑っている。
「あっ、その声は神川さん!渋くてカッコイイからすぐに分かりますよ。食事のお誘いですか?」
時折『フフ』と、笑ってみたりして、電話に出る前とは大違い。
茜はなるべく会話が耳に入らないように気を遣いつつ、新しいお菓子の用意をする。
「……はい。じゃあ。……絶対、連絡下さいよぉ。待ってますね。……はぁい。失礼しま~す」
やけに明るいさとみの声が部屋に響いて、フワッと消えた。

